日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フェルナンデス(Joãn Fernandez)
ふぇるなんです
Joãn Fernandez
(1526?―1567)
ポルトガルの宣教師。富裕な商人の息子としてコルドバに生まれ、リスボンで絹商人をしていた。イエズス会修道院で鞭(むち)打ちの苦行を目撃したことから、1547年同会に入会。翌1548年助修士としてインド布教に渡航、ザビエルに接して、1549年(天文18)ともに鹿児島に上陸した。ザビエルの通詞(つうじ)として随行し、おもに平戸(ひらど)(長崎県)を中心に山口、府内(大分県)、横瀬浦(長崎県)、鹿島(佐賀県)などに伝道。その巧みな日本語を評価され、ルイス・フロイスの日本語文法書、辞書編纂(へんさん)に携わり、のち平戸に没した。
[磯見辰典 2018年2月16日]
『シュールハマー著、神尾庄治訳『山口の討論』(1964・新生社)』▽『ジョアン・ロドリーゲス著、柳谷武夫訳『大航海時代叢書第10 日本教会史 下巻』(1970・岩波書店)』▽『ルイス・フロイス著、柳谷武夫訳『日本史 第1巻』(平凡社・東洋文庫)』
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