日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フォーゲル(Hermann Carl Vogel)
ふぉーげる
Hermann Carl Vogel
(1841―1907)
ドイツの天文学者。分光連星の発見者。ライプツィヒに生まれて、1867年その地の天文台に助手として観測に従事。1870年ボートカンプの私設天文台長に就任。1874年ポツダム天体物理観測所の開設にあたり、その構成員に加わり、1882年所長に昇進し、1892年ベルリン科学アカデミー会員となった。1870年代は惑星大気の分光による化学組成の分析や太陽スペクトルのドップラー効果による太陽自転速度の測定を行った。1887年恒星のスペクトル写真による視線速度の測定を開始し、1889年アルゴル星が食連星であることを検出した。そのほか高速度星52個の目録を作成した。
[島村福太郎]
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