フランス・ゴシック建築(読み)ふらんすごしっくけんちく

世界大百科事典(旧版)内のフランス・ゴシック建築の言及

【ゴシック美術】より

…西ヨーロッパ中世後半におこなわれた美術。ロマネスク美術につぎ,その発展の結果として生まれ,12世紀中期から準備期に入り,13世紀にフランス,イギリスにおいて明確な様式として成立し,さらに西ヨーロッパ全土に波及し,つづく2世紀間に発展・変化して,15世紀初めからイタリアで形成されるルネサンス美術が代表する近世美術にとって代わられるまで存続した。ゴシックGothicの名称は,バザーリらルネサンスのイタリア人が中世建築を粗野な蛮族ゴート人Gothのもたらしたものとして非難したことに由来するが,19世紀以来,西ヨーロッパ中世美術の一様式をさす美術史上の用語として適用されるにいたった。…

【フランス美術】より


【総説】

[合理精神の表現]
 15世紀初頭,建造中のミラノ大聖堂のあまりに過剰な装飾に驚いたフランスの工匠が,〈科学のない芸術は無に等しい〉と批判したところ,イタリア人たちが口をそろえて,〈芸術のない科学こそ無に等しい〉と反論したという有名なエピソードは,アルプスをはさんだこの二つの国の,芸術についての考え方の相違を鮮やかに見せてくれる。ここで言われる〈科学scientia〉とは,さしあたり〈合理性〉という言葉に置き換えることができるものであり,それに対して〈芸術ars〉とは,〈装飾性〉と言い換えてもよいであろう。…

※「フランス・ゴシック建築」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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