日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フラー(Roy Broadbent Fuller)
ふらー
Roy Broadbent Fuller
(1912―1991)
イギリスの詩人、小説家。1968年~73年度のオックスフォード大学詩学教授をつとめた。21歳で事務弁護士となり、かたわら詩作活動を続けた。初めはオーデンの影響のもとに社会的動物としての人間省察の詩を書いたが、しだいに個人の内面や心理を掘り下げる知的な詩風を示すようになった。その傾向は宗教の必要性を説き、老いを主題とする晩年の詩においていっそう強まった。50年代以降小説にも手を染めた。作品に『全詩集』(1962)、小説『破滅した少年たち』(1959)など。
[富士川義之]
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