日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フリードマン(Aleksandr Aleksandrovich Friedmann)
ふりーどまん
Александр Александрович Фридман/Aleksandr Aleksandrovich Friedmann
(1888―1925)
ロシアの数学者、宇宙物理学者、気象学者。サンクトペテルブルグで生まれ、1906年から1910年までサンクトペテルブルグ大学で数学を専攻したが、卒業後、パブロフ気象研究所で気象学を学んだ。1914年数学の修士号を取得。第一次世界大戦に技術兵として従軍した。1918年から1920年にはペルミ大学の数学・物理学部門の教授を務め、機械学研究所を設立したが、1920年に科学アカデミーで研究するためにサンクトペテルブルグに戻り、1925年早逝した。
フリードマンの宇宙物理における最大の貢献は一般相対性理論におけるフリードマン解を発見したことである。アインシュタインは一般相対性理論の静的な(定常的な)解を求めたが、フリードマンは宇宙の平均密度と半径が時間的に変化する(膨張もしくは収縮)解を求めた。これはフリードマンモデルとよばれ、1929年に、ハッブルにより、観測的に宇宙膨張論が確認された。
[編集部 2023年6月19日]
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