フロベニウス(Georg Ferdinand Frobenius)(読み)ふろべにうす(英語表記)Georg Ferdinand Frobenius

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フロベニウス(Georg Ferdinand Frobenius)
ふろべにうす
Georg Ferdinand Frobenius
(1849―1917)

ドイツの数学者。ベルリンに生まれる。1867年ゲッティンゲン大学に入学、その後ベルリン大学に転じて数学を専攻、1870年学位を得た。1874年ベルリン大学助教授、ついでチューリヒ工業大学に移り、1892年ベルリン大学教授になり、終生その職にあった。19世紀後半の代数学の発展、とくにその抽象化と群論進展の時期にあたって、その重要な推進者の一人となり、群の指標概念を導入し、有限群の表現論を実質的に完成した。代数的整数論における、いわゆる「フロベニウス置換」の重要な指摘を行い、またフックス微分方程式理論へも貢献した。

藤村 淳 2018年10月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android