フンシャル(読み)ふんしゃる(英語表記)Funchal

デジタル大辞泉 「フンシャル」の意味・読み・例文・類語

フンシャル(Funchal)

ポルトガルマデイラ諸島の主島マデイラ島の中心都市。同諸島の人口大部分が居住する。キリスト騎士団が建てた大聖堂サンロレンソ要塞をはじめ、ポルトガル植民地時代の建造物が数多く残っている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フンシャル」の意味・わかりやすい解説

フンシャル
ふんしゃる
Funchal

リスボン南西約1000キロメートルの大西洋上に位置するポルトガル領マデイラ諸島の中心都市。人口4万0057(1981)。主島マデイラ島の南岸に位置する。温暖な気候と歴史的建造物に恵まれ、世界有数の観光地、とくに避寒地として知られる。観光客はアメリカ、フランス、イギリス、ポルトガルの順に多く、年間約35万人に達し、その3分の2は冬季に集中する。地名ウイキョウ茴香)の一種フンショに由来する。ワイン、刺しゅう製品、枝編み細工物などが主産物。ヨーロッパと南北アメリカアフリカを結ぶ航空上の要地。

田辺 裕・柴田匡平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フンシャル」の意味・わかりやすい解説

フンシャル
Funchal

ポルトガル領マデイラ諸島の中心都市。モロッコ西方約 700km,北大西洋上にある同諸島の主要島マデイラ島の南岸に位置し,マデイラ自治地方の行政中心地となっている。 15世紀初めにポルトガル人によって建設され,マデイラ諸島の工業商業,通信の中心地として発展。熱帯植物の庭に囲まれた漆喰の家屋が,港から背後山腹へと並んでいる。 15~16世紀の大聖堂を中心に病院,博物館,カジノなどがある。美しい風景と温暖な気候に恵まれた観光地。マデイラ酒,果実,魚,乳製品などの輸出港でもある。人口4万 3631 (1991推計) 。

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百科事典マイペディア 「フンシャル」の意味・わかりやすい解説

フンシャル

大西洋東部,ポルトガル領マデイラ島東海岸の港湾都市。リスボンの南西約1000kmにあり,観光・保養地として有名。ブドウ酒の産がある。1421年創設。15世紀の教会,16―17世紀の城跡がある。ポルトガルで3番目に大きな都市。10万3000人(2001)。

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世界大百科事典(旧版)内のフンシャルの言及

【マデイラ[諸島]】より

…総面積794km2,人口25万7822(1981)。行政的には〈自治地方〉をなし,フンシャル県と呼ばれる。マデイラ島,ポルト・サント島,およびデゼルタス,セルバージェンの小群島からなる。…

※「フンシャル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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