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フーイエ Octave Feuillet

世界大百科事典 第2版の解説

フーイエ【Octave Feuillet】

1821‐90
フランスの劇作家,小説家。喜劇《ローマのブルジョア》(1845)で文壇に登場,多くの戯曲,小説を著す。理想主義の擁護者として反自然主義の立場を貫くが,没落した貴族の息子が人に雇われる身分になっても高貴な魂を持ち続け,ついに報われるといった筋の小説《貧しい青年の物語》(1858)に代表されるように,通俗小説が多い。1862年,アカデミー・フランセーズの会員に選出された。【大浜 甫】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フーイエ
ふーいえ
Octave Feuillet
(1821―1890)

フランスの小説家、劇作家。ノルマンディーの都会サン・ローに生まれる。第二帝政時代に皇帝夫妻の信任を得て一種の文化顧問を務めた。1857年『ダリア』で認められ、翌58年には『貧しい青年の物語』が、ミュッセほどの深みはないが、甘い空想が時流にあい、小説化してベストセラーになった。そこでボードビル座で上演されると、満員客止めの劇場へ入場を迫る群衆が殺到する騒ぎだった。『カモール氏』(1867)も代表作だが独創性を欠き、写実主義演劇を促す遠因の一つだった。アカデミー会員。[本庄桂輔]
『江口清訳『ある貧しき青年の話』(1948・新人社)』

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