日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ブリッジ(ネットワーク)
ぶりっじ
bridge
ネットワークにおいて、端末どうしを接続(橋渡し)するための装置。端末のもつMAC(マック)(Media Access Control)アドレスで宛先を判断し、それ以外のアドレスには送らない機能をもつ。OSI参照モデルでは第2層(レイヤー2)にあたり、直接接続されている通信機器間のデータの識別、エラー検出、転送を行う。似たような機能をもつルーターは、OSI参照モデルの第3層を使う。両者の機能をもつ機器をブリッジルーターとよび、これを使用することで、TCP/IPなどに代表されるさまざまなプロトコル(通信手順)によるネットワーク間の通信が可能になる。LAN(ラン)回線内をつなぐローカルブリッジや、WAN(ワン)(LAN回線どうしをつなぐネットワーク)の通信回線を介するリモートブリッジが一般的で、家庭内で使用するスイッチングハブなどもブリッジの一種である。
家庭用ルーターには「ブリッジモード」とよばれる機能(通常は本体のスイッチで切り替える)があることが多い。これはすでに家庭用ルーターの設置されている家庭内LANにさらに無線LANルーターなどを追加する際に本体のルーター機能を停止し、MACアドレスのみを転送するブリッジ機能だけにすることで、すでに設置されているルーターが誤作動することを防止する機能である。機器によっては「アクセスポイントモード」とよばれる。
[編集部]