ブルック(Rupert Brooke)(読み)ぶるっく(英語表記)Rupert Brooke

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブルック(Rupert Brooke)
ぶるっく
Rupert Brooke
(1887―1915)

イギリス詩人。ケンブリッジ大学卒業後、同人雑誌などによって創作活動をしていたが、第一次世界大戦に従軍してギリシアで戦病死した。生前はほとんど無名であったが、死後一躍文名が高まり、若々しいロマン的情感の詩は、いまも読者を失わない。しばしばジョージ王朝詩人の代表とみなされるが、これは友人のE・マーシュが、詞華集『ジョージ王朝詩』全五巻(1912~22)に、彼の作品を積極的に取り入れたからで、戦争詩人としての令名も、W・チャーチルの秘書であったマーシュの影響力により、やや国策的につくられた面がある。戦争詩の代表作に詩集『1914年』(1915)などがある。

川崎寿彦

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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