日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
プチ(Alexis Thérèse Petit)
ぷち
Alexis Thérèse Petit
(1791―1820)
フランスの物理学者。神童の誉れ高く、1809年に理工科大学校(エコール・ポリテクニク)を最年少・最優秀で卒業。卒業と同時に助手に採用され(1815年教授)、翌1810年からボナパルト・リセの物理学教授も兼任するが、結核にかかり早世する。ポリテクニクの同僚のデュロンと熱に関する共同研究を行い、固体冷却研究で同学の懸賞を獲得する。1819年に発表した「デュロン‐プチの法則」は、ベルツェリウスの算出した原子量に簡単な分数を乗じた値とその元素の比熱の積は一定であることを示したもので、ベルツェリウスはこの法則を使っていくつかの元素の原子量を修正した。
[肱岡義人]
[参照項目] |
| |