プレトリウス,M.(読み)ぷれとりうす

世界大百科事典(旧版)内のプレトリウス,M.の言及

【楽器】より

…ルネサンスからバロックにかけて(15~18世紀),とくに器楽が発達し,現在のオーケストラや室内楽で使われるほとんどの楽器の基本形ができあがった。文献の上ではヨーロッパにおける最古の音楽百科事典といわれるプレトリウスM.Praetorius(1571ころ‐1621)の《音楽大全Syntagma musicum》(全3巻)の第2巻(1619)に,楽器の詳細な記述がみられる。 日本語の〈楽器〉は中国に由来する漢語であるが,その概念は〈音楽〉の語と同様に近代になって輸入されたヨーロッパ文化の強い影響を受け,主としてヨーロッパ系の楽器を意味する語として使われ始めた。…

【ドイツ音楽】より

…器楽の面ではシュリックArnolt Schlick(1460以前‐1521以後)や前述のホーフハイマーらがドイツのオルガン音楽に道を開き,またユーデンキュニヒHans Judenkünig(1450ころ‐1526),ノイジードラーHans Neusidler(1510以前‐63)らがリュート音楽を発展させた。ルネサンス末期にはハスラーHans Leo Hassler(1564‐1612),プレトリウスMichael Praetorius(1571‐1621)らによって,新しくベネチアの複合唱様式の音楽がドイツに導入された。ルネサンス時代には,ドイツ音楽はフランドルの高度の多声技法とイタリアの輝かしい音響効果の世界から多くのものを学び取った。…

【モテット】より

…ジョスカン・デ・プレ,パレストリーナ,ラッススらがその代表者であり,とくにラッススは一人で1200曲もの作品を残している。他方,北イタリアのベネチアでは,G.ガブリエリを代表者とする複合唱様式のモテットが起こり,その影響はドイツにも及んだ(プレトリウスMichael Praetorius(1571‐1621)ら)。 バロック時代のモテットは,一面ではルネサンスの合唱様式を継続するとともに(J.J.フックス,J.S.バッハら),通奏低音に支えられ,オブリガートの旋律を奏する楽器や管弦楽を伴う独唱,重唱のカンタータ風の作品も現れた(シュッツの《シンフォニエ・サクレ》)。…

【ルネサンス音楽】より

…マドリガーレはマレンツィオ,ジェズアルド,モンテベルディらの手によって最盛期を迎える一方,ビラネッラ,カンツォネッタ,バレットなどのより軽快な世俗歌曲も人気を集めた。ドイツではラッススらの手で国際的様式が導入され,一方プロテスタント音楽の勃興により独特の様式が開拓され,ゼンフルLudwig Senfl(1486ころ‐1542ころ),ハスラーHans Leo Hassler(1564‐1612),プレトリウスMichael Praetorius(1571‐1621)らが活躍した。スペインではモラーレスCristóbal de Morales(1500ころ‐53)やビクトリアによって個性ある国民様式が確立し,器楽の分野ではビウェーラ音楽が人気を集めた。…

※「プレトリウス,M.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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