ヘキサヒドロキソスズ(Ⅳ)酸(塩)(読み)ヘキサヒドロキソスズサンエン

化学辞典 第2版 の解説

ヘキサヒドロキソスズ(Ⅳ)酸(塩)
ヘキサヒドロキソスズサンエン
hexahydroxostannic(Ⅳ) acid(hexahydroxostannate(Ⅳ))

H2[Sn (OH)6]とその塩M2[Sn(OH)6](M2SnO3・3H2Oに相当する.IUPAC付加命名法による正式名は,ヘキサヒドロキシドスズ(Ⅳ)酸塩(hexahydroxidostannnate(Ⅳ)).塩はKOHとSnO2を溶融し,生成物を水で抽出濃縮するとK2[Sn(OH)6]が析出する.または通称スズ(Ⅳ)酸SnO2nH2Oを熱濃アルカリ水溶液と反応させても得られる.K,Na塩はいずれも三方晶系イオン結晶で,Snのまわりに6個のOを正八面体型に配位した [Sn(OH)6]2- をもつ.無色結晶.加熱すると分解してM2SnO3になる.水に可溶.繊維の染色,なせんなどに用いられるほか,スズめっき,繊維の防火加工用などにも用いられる.[CAS 62556-18-7:K塩]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android