ヘビイチゴ(蛇苺)(読み)ヘビイチゴ(英語表記)Duchesnea indica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘビイチゴ(蛇苺)」の意味・わかりやすい解説

ヘビイチゴ(蛇苺)
ヘビイチゴ
Duchesnea indica

バラ科の多年草。日本全土,東アジアに分布し,野原路傍に普通に生える。茎は長い軟毛をかぶり,結実期に長く伸びて地面をはう。根出葉は長柄があり,3出複葉で小葉は卵形葉柄の基部に卵状披針形の托葉がある。春から初夏にかけて,葉腋から長い花柄を出し径 2cmほどの黄色の花をつける。萼は5枚,同大の花弁が5枚あり,おしべとめしべは多数ある。痩果は小さく赤色で粒状,熟すると淡紅色で海綿状の花托上に散在し,全体として球形の集合果となる。味はまずく食用にされることはないが,この果実を有毒とする俗説は誤りである。

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