ヘフト(読み)Hegt,Marinus J.B.Noordhoek

朝日日本歴史人物事典 「ヘフト」の解説

ヘフト

没年:明治27.5.21(1894)
生年:1821.9.24
幕末に来日したオランダの実業家。ヘフト家の伝統である船乗り稼業を経て,文久2(1862)年横浜に定住し食料・雑貨店を開き,船具や弾薬などの販売も兼ねた。消防活動に異常な情熱を傾け,居留地の消防組織ができる前より消防車を輸入し消火に貢献した。自ら手動式消防ポンプを開発し,これが日本の消防隊に採用されたりもした。領事館陪席判事を務めたり,英字紙の発行に参画するなど公共的な活動にも尽くし,明治3(1870)年わが国初の西洋劇場となるゲーテ座の前身を建て,さらにビール醸造所を設立した。ビール工場からは8年に手を引いたが,劇場の方は18年山手に新築が成り,演劇・演奏会のメッカとなった。横浜で没した。

(澤護)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ヘフト」の解説

ヘフト Hegt, M.F.Noordhoek

ヘクト

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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