日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ヘリング(Ewald Hering)
へりんぐ
Ewald Hering
(1834―1918)
ドイツの生理学者。ラウジッツ地方のアルタース村の生まれ。1853年から1858年までライプツィヒ大学で医学を学び、1860年から1865年までライプツィヒ大学のワーグナーErnst Leberecht Wagner(1829―1888)教授の下で臨床助手をつとめ、その間の1862年教授資格を取得、1865年ルートウィヒの後任としてウィーンの軍医学校教授となった。両眼視や眼球運動の生理についての観察、研究を行い、視覚生理学に多大の貢献をした。門下生ブロイエルJosef Breuer(1842―1925)とともに今日にその名をとどめているヘリング‐ブロイエル反射は、呼吸運動の自己反射(肺迷走神経呼吸反射)として有名な発見である。1870年プルキンエの後任としてプラハ大学に移り、同地で死去した。
[中山 沃]
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