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ヘレノス ヘレノスHelenos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘレノス
Helenos

ギリシア神話の人物。トロイ王プリアモスとヘカベの息子。カッサンドラと双子。予言の能力をもつ。パリスの死後,デイフォボスヘレネを争って敗れ,イダ山中に隠棲した。のちギリシア軍に捕われ,トロイ陥落のため満たさなければならない3つの条件を予言した。陥落後,兄ヘクトルの妻アンドロマケとともにネオプトレモスの捕虜となってエペイロスに運ばれたが,ネオプトレモスの死後,アンドロマケと結婚し,息子ケストリノスをもうけ,王国を支配したという。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヘレノス【Helenos】

ギリシア伝説で,予言力をもったトロイアの王子。プリアモスとヘカベの子。カッサンドラの双子の兄。トロイア戦争の末期に敵将オデュッセウスに捕らえられ,ギリシア軍が勝利するための諸条件を明かした。トロイア陥落後は,長兄ヘクトルの未亡人アンドロマケとともに,アキレウスの遺子ネオプトレモスの捕虜としてギリシア北西部のエペイロス地方へ連行されたが,ネオプトレモスの死後,その王国を継承し,アンドロマケを妻としたという。

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世界大百科事典内のヘレノスの言及

【フィロクテテス】より

…トロイア戦争の際,彼は7隻の軍船を率いて敵地に向かったが,途中,テネドス島で毒蛇に足をかまれ,その傷が化膿してひどい悪臭を放つに至ったため,ひとりレムノス島に置き去りにされた。しかし10年後,捕虜となった敵の予言者ヘレノスHelenosから,トロイアはヘラクレスの弓なくしては陥落しない定めにあると聞き及んだギリシア軍は,オデュッセウスとディオメデス(またはアキレウスの遺子ネオプトレモス)をレムノス島に派遣,二人に伴われてトロイアに着いたフィロクテテスは,まず名医マカオンMachaōnに傷をいやされたあと,戦争の原因をつくった敵将パリスを射殺したという。この話はアイスキュロス,ソフォクレス,エウリピデスの三大悲劇詩人によって劇化されたが,ソフォクレスの《フィロクテテス》(前409上演)のみが現存している。…

【フィロクテテス】より

…トロイア戦争の際,彼は7隻の軍船を率いて敵地に向かったが,途中,テネドス島で毒蛇に足をかまれ,その傷が化膿してひどい悪臭を放つに至ったため,ひとりレムノス島に置き去りにされた。しかし10年後,捕虜となった敵の予言者ヘレノスHelenosから,トロイアはヘラクレスの弓なくしては陥落しない定めにあると聞き及んだギリシア軍は,オデュッセウスとディオメデス(またはアキレウスの遺子ネオプトレモス)をレムノス島に派遣,二人に伴われてトロイアに着いたフィロクテテスは,まず名医マカオンMachaōnに傷をいやされたあと,戦争の原因をつくった敵将パリスを射殺したという。この話はアイスキュロス,ソフォクレス,エウリピデスの三大悲劇詩人によって劇化されたが,ソフォクレスの《フィロクテテス》(前409上演)のみが現存している。…

※「ヘレノス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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