ヘンダーソン(Rickey Henley Henderson)(読み)へんだーそん(英語表記)Rickey Henley Henderson

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ヘンダーソン(Rickey Henley Henderson)
へんだーそん
Rickey Henley Henderson
(1958― )

アメリカのプロ野球選手(左投右打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のオークランド・アスレチックスニューヨーク・ヤンキース、トロント・ブルージェイズサンディエゴ・パドレス、アナハイム・エンゼルス(現ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム)、シアトル・マリナーズボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・ドジャース外野手としてプレー。歴代1位の盗塁数を誇る「世界の盗塁王」である。

 12月25日、イリノイ州シカゴで生まれる。テクニカル高から1976年、ドラフト4巡目指名を受けてアスレチックス入団。1979年のシーズン途中に大リーグに昇格したが、89試合で盗塁33を記録してレギュラーの座を確保した。1980年にフル出場を果たすと、盗塁100でタイトルを獲得。以降、1986年まで7年連続して盗塁王となった。なかでも、1982年に樹立した盗塁130は2007年現在でも大リーグ記録である。1985年にはヤンキースに移籍した。1989年途中でアスレチックスに戻ったシーズンも2球団合計で盗塁77をマークしてタイトルを獲得するなど、1988年からふたたび4年連続盗塁王となった。その間、1990年には打率3割2分5厘、ホームラン28本、打点61、盗塁65の成績でアスレチックスのリーグ優勝に貢献し、最優秀選手(MVP)に選ばれた。1992年からは盗塁王と無縁になるが、3回目の復帰となった98年のアスレチックスで39歳にして12回目のタイトルを獲得した。以降も、チームを転々としながら盗塁25以上を記録し続けたが、2002年はレッドソックスで盗塁8に終わった。2003年は契約先がみつからず、大リーグ傘下ではないマイナーのチームである独立リーグのニューアーク・ベアーズでプレーし、大リーグ復帰のチャンスを待ち、7月にドジャースと契約、閉幕まで30試合に出場したが衰えは隠せず、打率2割8厘に終わる。2004年はふたたびベアーズ、05年は独立リーグのサンディエゴ・サーフドーグスでプレーした。

 25年間の通算成績は、出場試合3081、安打3055、打率2割7分9厘、本塁打297(うち先頭打者本塁打81は2007年現在大リーグ歴代1位)、打点1115、得点2295(2007年現在大リーグ歴代1位)、盗塁1406。獲得したおもなタイトルは、最多安打1回、盗塁王12回、MVP1回、ゴールドグラブ賞1回。

[山下 健]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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