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ベネズエラ・チャベス政権 べねずえらちゃべすせいけん

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知恵蔵の解説

ベネズエラ・チャベス政権

南米ベネズエラで反米を明確に掲げるウゴ・チャベス大統領が率いる左翼政権。元陸軍中佐のチャベスは、貧富の差が激しく国民の8割が低所得層の同国で政治腐敗の追放と貧しい人々のための政府を主張し1992年にクーデター未遂事件を起こしたあと、98年の大統領選挙に当選した。南米をスペインから解放したシモンボリバルにならって国名をベネズエラ・ボリバル共和国に変え、キューバカストロ政権との関係を強めた。キューバからの医療・教育支援で国内各地に新たな診療所を開設し識字教育で成果を上げた。このため貧困層からは支持されたが富裕層と米国の激しい反発を招き、2002年4月には経済団体が主導する無期限ゼネストやクーデター未遂事件も起きたが、かえって軍部や民衆の支持基盤を強固にした。反政府派の呼びかけで04年8月にはチャベスを罷免するかどうかを問う国民投票が行われたが、罷免反対が6割を占めた。05年の国会選挙ではチャベス派が全議席を占めた。自信を得たチャベスは反米の意思を公言し、米国への石油供給停止も辞さない構えを見せ、米州自由貿易地域構想に対抗する米州ボリバル代替構想(ALBA)を提起した。国内では低所得者のため食糧を安く提供する店を各地につくるなどしており、貧困層を減らす成果を上げている。これに対して米国は反発し、05年にはブッシュ政権を支える宗教右派(福音派)の指導者ロバートソンテレビ番組でチャベスを「取り除く(暗殺)」ことを主張し物議をかもした。07年に入ってチャベスは急速な社会主義化に走り、ベネズエラ社会主義党を設立し、自らの権限強化を目指す憲法改正案を国民投票にかけたが小差で否決され、とんざした。

(伊藤千尋 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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