日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ベネット(James Gordon Bennett)
べねっと
James Gordon Bennett
(1795―1872)
アメリカの新聞経営者。スコットランド生まれ。1819年渡米し、さまざまな職業についたのち、1827年から『ニューヨーク・エンクワイアラー』紙のワシントン特派員として活躍。1835年1部1セントの『ニューヨーク・ヘラルド』紙を創刊し、6週間たらずで発行部数7000部を記録する成功を収めた。ベネットは、ウォール街の経済ニュースをはじめ、芸能、競馬、船舶、裁判所関係のニュースなど、新しい報道分野を開拓したり、ワシントンやヨーロッパに支局を設置、電信を初めて新聞に利用するなど、さまざまな企画を打ち出して独自の新聞づくりを行い、アメリカ新聞史上に一時代を画した。
[鈴木ケイ]