ベルクール(読み)Bellecourt,P.du Chesne de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルクール」の意味・わかりやすい解説

ベルクール
Bellecourt, P. Dushesne de

幕末の駐日フランス外交官。 1858年に締結された日仏条約に基づいて 59年初代の駐日総領事兼外交代表に任命され,安政6 (1859) 年来日,三田済海寺を居館とした。宣教師 P.ジラールや M.カションを下僚として活動。万延1 (60) 年弁理公使,文久1 (61) 年全権公使。生麦事件に際しては幕府イギリスの間を調停し,老中小笠原長行に協力して親幕政策をとった。元治1 (64) 年解任され,帰国。のちチュニス駐在代理公使,バタビア総領事を歴任した。

ベルクール
Bellecour

[生]1725.1.16. パリ
[没]1778.11.19. パリ
フランスの俳優。本名 Jean-Claude-Gilles Colson。ポンパドゥール候夫人に見出され,1750年コメディー・フランセーズに入団以後 28年間座頭をつとめ,A.ル・サージュ,P.ボーマルシェらの作品人気を博した。

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朝日日本歴史人物事典 「ベルクール」の解説

ベルクール

没年:1881(1881)
生年:1817
幕末のフランスの外交官。安政5年8月13日(1858年9月19日),フランス特派全権大使グロの書記官として来日,9月3日(10月9日)日仏修好通商条約の締結に携わった。翌年初代の駐日フランス総領事兼外交代表に任命され,宣教師ジラールとカションを通訳にして8月10日(9月6日)江戸に着任。文久1(1861)年全権公使,同年に同職の辞任を申し出,元治1(1864)年ロッシュに後事を託した。<参考文献>大塚武松『幕末外交史の研究

(内海孝)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ベルクール」の解説

ベルクール Bellecourt, P.du Chesne de

1817-1881 フランスの外交官。
安政6年(1859)初代駐日総領事として来日。弁理公使をへて,文久元年全権公使。開国初期の駐日外交団のなかでイギリス公使オールコックらとともに活躍した。帰国後,チュニス駐在代理公使,バタビア総領事などを歴任した。享年64歳。

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