日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベレー(縁なし帽)」の意味・わかりやすい解説
ベレー(縁なし帽)
べれー
beret 英語
béret フランス語
フェルトやビロードなど柔らかい素材を用いた縁(ふち)なし帽。頭にぴったりするよう、かぶり口の裏に革や布テープがついている。イタリアで丸い布の縁を、紐(ひも)などで縮めて頭にあわせかぶったのが最初といわれるが、カトリック僧の堅い帽子birettaが原型とも考えられる。中世に僧侶(そうりょ)や兵士がかぶった小型の帽子バレットbarretや、14世紀の縁なし帽バレットbarret, barretteから変化した語。一般に普及しているのは、フランスとスペインの間にあるバスク地方の農民がかぶったバスクベレーである。また軍帽のキャップ型のものをいうときもある。
[浦上信子]