日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ベロ(Carlos Belo)
べろ
Carlos Belo
(1948― )
カトリック司教。東チモール東部のバウカウ生まれ。地元の神学校を経て、ポルトガルに留学。1981年リスボン神学校を卒業後、ローマでも学び、1982年東チモールに戻り神父、1988年司教に。1976年インドネシアが東チモールを武力で併合以来、独立派とインドネシア政府軍との紛争が続くなか、東チモール住民の大半を占めるカトリック教徒の精神的支柱として抵抗運動を支えた。東チモール住民の自治を訴え続け、非暴力抵抗運動を指導、インドネシア政府に対話を呼びかけてきた。1996年東チモール独立運動の指導者ジョゼ・ラモス・ホルタとともに「東チモール紛争の正当で、平和的な解決への尽力」という理由でノーベル平和賞を受賞。2002年司教職を健康上の理由により辞任し、2004年から宣教師としてモザンビークに赴任。なお、東チモールは2002年5月東チモール民主共和国として独立した。
[編集部 2017年12月12日]
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