ペンギンブックス(英語表記)Penguin Books

改訂新版 世界大百科事典 「ペンギンブックス」の意味・わかりやすい解説

ペンギン・ブックス
Penguin Books

イギリスのPenguin Books Ltd.より出版されているペーパーバックスの叢書の代表的なもの。1935年にレーンAllen Laneが創刊した。名著復刻を中心にしたが,すぐれた書下ろしも含む。そのうち近代小説を中心とした〈ペンギン〉,一般教養書を中心にした〈ペリカン〉,児童ものを中心にした〈パフィン〉などに分かれるが,〈ペンギン〉の中には〈古典もの〉〈シェークスピア・シリーズ〉〈近代古典〉〈詩人選〉などがあり,また判の大きな〈キング・ペンギン〉などもある。現在出版総点数は5000点にのぼり,世界のペーパーバックス中最大の規模を誇っている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のペンギンブックスの言及

【ペーパーバック】より

…上製本である堅表紙本(ハードカバー)hardcover bookあるいは布表紙本clothbound bookなどに対して名づけられたものだが,〈それは数万部以下で出版されることはなく,1冊の定価も1時間相当の労働賃金を超えることはあまりない〉(R.エスカルピ)といわれるように,その特徴は大量性と廉価性にある。ペーパーバックの始まりは19世紀のドイツやアメリカに求めることができるが,内容・形態の点からみて,1935年にイギリスのアレン・レーンが刊行したペンギン・ブックスこそ今日的ペーパーバックの始まりといえよう。ペンギン・ブックスは大量販売を条件に極端な廉価政策(当時のイギリスにおける平均の書籍価格の15分の1)をとって成功をおさめた。…

※「ペンギンブックス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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