ホイットマン(Charles Otis Whitman)(読み)ほいっとまん(英語表記)Charles Otis Whitman

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ホイットマン(Charles Otis Whitman)
ほいっとまん
Charles Otis Whitman
(1842―1910)

アメリカの動物学者。ボードイン・カレッジを卒業後、J・L・R・アガシーの影響で動物学を志し、ドイツに留学してロイカルトの指導を受けた。帰国後、東京大学動物学科の初代教授であったE・S・モース推薦により、1879年(明治12)に同学科の第2代教授として来日、2年間日本の動物学の興隆にあずかった。後の同学科教授飯島魁(いいじまいさお)、東大農学部教授石川千代松(いしかわちよまつ)など、多くの動物学者が彼の影響を強く受けた。1881年アメリカに帰国後は、ハーバード大学比較動物学博物館助手、ミルウォーキー臨湖実験所長などを歴任、さらにウッズ・ホール海洋生物学研究所を創設、初代所長となった(1888~1908)。1892年からはシカゴ大学教授も兼任。動物学上の業績としては、ヒルの初期発生の研究、進化における自然選択説と突然変異の研究などがある。

[八杉貞雄 2018年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android