ホッペザイラー(英語表記)Ernst Felix Immanuel Hoppe-Seyler

改訂新版 世界大百科事典 「ホッペザイラー」の意味・わかりやすい解説

ホッペ・ザイラー
Ernst Felix Immanuel Hoppe-Seyler
生没年:1825-95

ドイツの生理化学者。医師として出発したが,ベルリン大学でR.フィルヒョーの門に入って研究者となる。ヘモグロビン葉緑素クロロフィル),タンパク質など各種生体成分の研究や,生体内酸化,発酵腐敗などの化学的研究で業績をあげ,現代の生化学起点である生理化学の確立者となった。1872年にシュトラスブルク(現,ストラスブール)大学教授。77年に《生理化学雑誌》を発足させ,有名な創刊の辞を書いた。この雑誌は今日も彼の名を冠して続いている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のホッペザイラーの言及

【チトクロム】より

…マックマンC.A.MacMunnが1886年に筋肉その他の動物組織中に見いだし,ヘミンに類似の吸収帯を示すことからミオヘマチンmyohematinと呼んだ色素がこれにあたる。しかしこの発見はE.F.I.ホッペザイラーの強い反対にあって,一時期忘れさられるに至った。1925年になってD.ケイリンは,この色素が好気性生物に広く分布し,運動その他の生理的活動に伴って可逆的に酸化還元を行うことを指摘した。…

※「ホッペザイラー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android