ホーナー(James Robert Horner、プロ野球選手)(読み)ほーなー(英語表記)James Robert Horner

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ホーナー(James Robert Horner、プロ野球選手)
ほーなー
James Robert Horner
(1957― )

アメリカのプロ野球選手(右投右打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のアトランタ・ブレーブス、日本のヤクルトスワローズ(現東京ヤクルトスワローズ)、ふたたび大リーグのセントルイス・カージナルスで三塁手としてプレー。マイナー・リーグの経験なしでメジャー昇格を果たしたエリート強打者である。

 8月6日、カンザス州ジャンクション・シティで生まれる。アリゾナ州立大から1978年、ドラフト1巡目(全体1番目)指名を受けてブレーブスに入団。アマチュア時代から強打で鳴らしていたことと、当時のブレーブスが弱小球団だったことで、いきなり大リーグに昇格してプロ生活をスタートさせた。1年目から打率2割6分6厘、ホームラン23本、打点63の成績を89試合出場でマークし、新人王に選ばれた。1979年と80年には2年連続して、また82年にもホームラン30本以上を記録。1986年には大リーグ・タイ記録となる1試合ホームラン4本もマークした。そのシーズンオフにこじれた契約問題が長引き、1987年はシーズン途中からヤクルトスワローズでプレー。ホームランを連発し、わずか93試合の出場でホームラン31本を打ち、「赤鬼」とよばれて話題となった。シーズンオフに帰国すると再来日を拒否し、試合の進め方や練習方法の違いなどから「地球の裏側にもうひとつの野球があった」と発言し、日本のファンの反感を買った。1988年はカージナルスでプレーしたが、往年打撃は取り戻せず、この年限りで引退した。

 大リーグでの10年間の通算成績は、出場試合1020、安打1047、打率2割7分7厘、本塁打218、打点685。獲得したタイトルは、新人王。日本での1年間の通算成績は、出場試合93、安打99、打率3割2分7厘、本塁打31、打点73。

[山下 健]

『ボブ・ホーナー著、安西達夫訳『地球(アメリカ大リーグ)のウラ側にもうひとつの違う野球(ベースボール)があった』(1988・日之出出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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