日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ホール(Edwin Herbert Hall)
ほーる
Edwin Herbert Hall
(1855―1938)
アメリカの物理学者。メーン州生まれ。1888年ハーバード大学助教授、1895年同大学教授となる。1879年「ホール効果」を発見した。電流が板状の導体の長さ方向に流れているとき、この電流の方向と垂直な幅方向の両端には電位差は生じない。しかし、電流と垂直な厚さ方向に磁場をかけると、電位差が生じる。この値(EH)は電流(I)と磁束密度(B)との積に比例し、厚さ(d)に反比例する。この現象をホール効果(電流磁気効果の一種)といい、式EH=RH・I・B・1/dで表される。比例定数RHをホール係数といい、電流の担体によって、符号(電子のときは正、正孔のときは負を示す)や大きさが異なる。
[武澤 隆 2018年11月19日]
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