ポスト・トゥルース(脱真実)

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ポスト・トゥルース(脱真実)

世界最大の英語辞典であるオックスフォード英語辞典が2016年を象徴する言葉として選んだ。「脱真実」の意味合いで、真実や事実よりも個人の感情や信念が重視される政治文化の風潮を意味する。同年6月に行われた欧州連合(EU)からの離脱の可否をめぐる英国の国民投票やトランプ氏の登場した米大統領選(投開票は昨年11月)の報道などで多用されたことから選ばれた。同辞典は「情報源としてのソーシャルメディアの台頭と、エスタブリッシュメント(既得権層)が示す事実への不信の増大がこの概念の土台」と分析している。 これに関連して、「フェイクニュース(偽ニュース)」「オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実)」、これらの信憑(しんぴょう)性を評価するメディアの「ファクト・チェック(事実の確認)」もよく使われる。「フェイクニュース」は虚偽や虚実ないまぜになった発言、発信のことを言う。「オルタナティブ・ファクト」は、うそやあいまいな事柄も繰り返して言及することで、事実に基づいていなくても、もう一つの事実になりかねない時代を示す言葉。これに対して、欧米の既存メディアが取り組んだのが、「ファクト・チェック」だ。

(2017-07-13 朝日新聞 朝刊 東特集J)

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