マイポ川(読み)まいぽがわ(英語表記)Río Maipo

改訂新版 世界大百科事典 「マイポ川」の意味・わかりやすい解説

マイポ[川]
Río Maipo

チリ中部の主要河川。アンデス山脈にあるマイポ火山(標高5323m)の山麓に発し,はじめ北西,次いで西に流れサン・ベルナルドを通り,平野部中央でサンチアゴを流れてきたマポチョ川と合流し,サン・アントニオの南で太平洋に注ぐ。肥沃なこの地域の灌漑用水として用いられるほか,上流には発電所もある。全長約250km。サンチアゴ南西の上記合流点近くで戦われたマイプ(マイポの古名)の決戦(1818)はチリの独立を決する戦いであった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マイポ川」の意味・わかりやすい解説

マイポ川
まいぽがわ
Río Maipo

南アメリカ、チリ中部の川。アンデス山脈中のマイポ火山を源流として西へ流れ、チリ中央地溝帯、海岸山脈を横切って太平洋に注ぐ。中流部で首都サンティアゴ市内を流れるマポチョ川が合流する。全長240キロメートル、流域面積1万4911平方キロメートル。その流域は、チリの人口の約40%を占めるサンティアゴ首都圏の範囲とほぼ一致する。河口には、エル・テニエンテ鉱山の銅の積出し港サン・アントニオがある。

[松本栄次]

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