マスター/スレーブ(読み)ますたー/すれーぶ(英語表記)master/slave

知恵蔵mini 「マスター/スレーブ」の解説

マスター/スレーブ

IT用語。複数の機器や装置ソフトウェア、システムなどを連携して動作させる際に、「制御する側」と「制御される側」という役割分担を、「主人」を意味する「マスター」と「奴隷」を意味する「スレーブ」で表している。この呼称奴隷制度に起因する人種差別を連想させるとして、2003年に米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡が電子機器メーカーに対して使用を避けるよう要請したが、業界の反応は薄く、その後沈静化した。しかし20年に米国で人種差別に反対するデモが活発化したことで呼称問題が再燃し、ハードウェアやソフトウェアの開発現場でこれらを「プライマリー(primary=第一の)/セカンダリー(secondary=第二の)」など他の表現に言い替える動きが相次いだ。

(2020-7-17)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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