日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マスペロ(Gaston Maspero)
ますぺろ
Gaston Maspero
(1846―1916)
フランスのエジプト学者。パリに生まれる。23歳でエコール・プラティク・デ・オート・デチュード(高等技術訓練学校)の研究部長、1874年からコレージュ・ド・フランスの教授に就任。カイロ博物館(エジプト博物館)の管理・充実に尽力。墳墓間仕切り壁に彫られた膨大な象形文字(ヒエログリフ)テキストの複写を行い、テーベ、メンフィス、サッカラなどの発掘・研究に従事した。古代エジプトの歴史、碑刻文、神話、考古学などの著作が多数あり、なかでも『カイロ博物館総カタログ』(全50巻、死後に刊行)および『神話学・考古学の研究』(全8巻)は有名である。エジプト学の礎石的な研究諸成果は高く評価されている。
[石澤良昭]
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