マソリーノダパニカーレ(英語表記)Masolino da Panicale

改訂新版 世界大百科事典 「マソリーノダパニカーレ」の意味・わかりやすい解説

マソリーノ・ダ・パニカーレ
Masolino da Panicale
生没年:1383-1447

イタリアの画家。本名トンマゾ・ディ・クリストフォロ・フィニTommaso di Cristoforo Fini。トスカナ地方のパニカーレに生まれ,1423年に40歳という当時としては異常に遅い年齢でフィレンツェ画家組合に登録される。作品には《聖母子》(1423。ブレーメン,クンストハレ),ブランカッチ礼拝堂壁画(フィレンツェ,サンタ・マリア・デル・カルミネ教会。マサッチョとの共作),サンタ・カテリナ礼拝堂壁画(ローマ,サン・クレメンテ教会),カスティリオーネ・オローナの洗礼堂およびコレジアータ教会壁画などがある。彼の描く人物の形態は優雅であり,その色彩は甘美で柔らかく,14世紀末から15世紀初頭にかけて流行した国際ゴシック様式の流れをくんでいる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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