日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マッケンジー(Sir Alexander Mackenzie)
まっけんじー
Sir Alexander Mackenzie
(1764―1820)
イギリスの探検家。スコットランドに生まれ、ニューヨークを経てケベック植民地に移住。1787年北西会社に入社し、翌年アサバスカ湖畔のチプウィン砦(とりで)に駐在。そこから89年北極海周辺を探検し、マッケンジー川に名を残した。93年には白人として初めて北アメリカ大陸を陸路横断し、太平洋岸に到達。99年、北西会社を辞してイギリスへ赴き、『航海』(1801)を出版した。1802年ふたたびカナダへ戻り、ロワー・カナダ(現ケベック州)立法議会議員となったが、08年スコットランドへ移住し、そこで没した。初期カナダの探検は、彼のような北西会社の社員により精力的に行われた。
[大原祐子]