マリア(ベタニアのマリア)(読み)まりあ(英語表記)María

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

マリア(ベタニアのマリア)
まりあ
María

ギリシア新約聖書』に言及される6人のマリアの1人。姉妹マルタおよび兄弟ラザロとともに、エルサレムから約3キロメートル離れた村ベタニア(現エル・アザリエ)に住んでいた、といわれる(「ヨハネ伝福音(ふくいん)書」11章1、18節)。伝承によれば、彼女はイエスのことばを熱心に聞き(「ルカ伝福音書」10章38~42節)、イエスの処刑日が近づいたある夕べに、高価で純粋なナルドの香油一斤(約600グラム)をもってイエスの足に塗り、自分の髪の毛でそれをぬぐった(「ヨハネによる福音書」12章3節)。

[定形日佐雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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