日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 マルシャン(Louis Marchand)まるしゃんLouis Marchand(1669―1732) フランスのオルガン奏者、作曲家。リヨンに生まれ、各地の教会オルガン奏者を経て、パリで教会と宮廷で活躍した。しかし1717年フランスを離れ、ドイツに演奏旅行を行う。この際バッハと競演して敗れたという挿話があるが真実は不明。のちパリに戻り、ふたたびオルガン奏者として活動し、パリに没した。作品はオルガン曲、チェンバロ曲が残されている。そのなかには、旋律の簡明さに対しきわめて生気に満ちたリズムを用い、綺想(きそう)曲風な個性的スタイルをとる作品が多い。[美山良夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例