マーガリー事件(読み)マーガリーじけん(英語表記)Margary Shi-jian; Margary Shih-chien

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マーガリー事件」の意味・わかりやすい解説

マーガリー事件
マーガリーじけん
Margary Shi-jian; Margary Shih-chien

光緒1 (1875) 年,中国,清とビルマ国境イギリス駐華領事館員 A.R.マーガリーが,中国人に殺害された事件。当時イギリスはビルマから雲南省への通商路の開拓を企画し,H.A.ブラウン大佐の指揮する探検隊をバーモから中国に向けて派遣することとした。探検隊の通訳兼道案内人に選ばれたマーガリーが,途中武装した中国人に襲われて殺害されると,イギリス側は厳重な抗議を行い,一時は戦争に発展する危険もあったが,翌年チーフ (芝罘) 条約によって解決した。

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世界大百科事典(旧版)内のマーガリー事件の言及

【雲南問題】より

…北京のイギリス公使館は通訳にマーガリーA.Margaryを送るが,彼は75年(光緒1)2月21日に雲南・ビルマ国境付近で武装した中国人に殺害された。いわゆるマーガリー事件である。イギリス公使トマス・ウェードは,この事件を機に中国・イギリス間の懸案を解決せんとし,芝罘(チーフー)で李鴻章と交渉を始め,76年芝罘協定が結ばれた。…

※「マーガリー事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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