ミスティ山(読み)ミスティサン

デジタル大辞泉 「ミスティ山」の意味・読み・例文・類語

ミスティ‐さん【ミスティ山】

Misti南アメリカ、ペルー南部、アンデス山脈中の火山。標高5825メートル。アレキパの北東約20キロメートルに位置する。15世紀以降、たびたび噴火を起こしている。典型的な成層火山であり、日系移民などからペルー富士ともよばれる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ミスティ山」の意味・わかりやすい解説

ミスティ[山]
Volcán Misti

ペルー第2の都市アレキパ北方の休火山(南緯16°19′,西経71°23′)。標高5822m。非常に整った円錐形をした成層火山で,山頂部がときおり雪に覆われることがあり,在留邦人や日系ペルー人の間で〈ペルー富士〉の愛称がある。スペイン人渡来以前の原住民にとっては神聖な山の一つで,伝説や詩歌にその美しさがたたえられているという。アレキパ付近にはこのほか,チャチャニ(6075m),ピチュピチュ(5486m)などの火山があり,オクシデンタル山脈はほとんど火山および火山岩からなっている。これら火山の高い山頂は氷河で覆われている。氷河から流れ出す川は水が一年中絶えることがなく,アレキパの盆地では灌漑用水として有効に使われている。この付近の年降水量は100mm以下にすぎない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android