ミヤコザサ(読み)みやこざさ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミヤコザサ」の意味・わかりやすい解説

ミヤコザサ
みやこざさ / 都笹
[学] Sasa nipponica (Makino) Makino et Shibata

イネ科タケ・ササ類。稈(かん)は高さ1メートル以下、通常50~70センチメートル、細くて節は高く、隆起して球状となる。冬には枯れ、毎年新しい稈と交代する。葉は長楕円(ちょうだえん)状披針(ひしん)形で長さ25~35センチメートル、幅約3センチメートル、質は薄くて柔らかく、裏面に軟毛がある。花茎は稈の基部から出て、葉より高く超出し、花を円錐(えんすい)状に集めて開く。日本特産で、山野に生え、北海道、本州の太平洋側、および四国、九州に分布する。名は、初め京都の比叡山(ひえいざん)で発見されたことによる。

[鈴木貞雄]


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改訂新版 世界大百科事典 「ミヤコザサ」の意味・わかりやすい解説

ミヤコザサ

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のミヤコザサの言及

【クマザサ】より

…しかしこの日本の温帯林を特徴づけているササ類については,花があまり見られず(多くは数十年あるいは100年ほどに1回いっせいに開花する),葉の変異がひじょうに大きいため,研究は困難を極め,種の分類についても研究者の定説がまだなく,将来に待つところが大きい。 ササ属のおもなものを挙げると,京都の比叡山から初めて記載されたミヤコザサS.nipponica Makino et Shibataはクマザサより全体が小さく,稈の高さは50~70cmで,葉は質が薄く,幅も狭く,3cm前後である。クマザサと同様に冬に隈取りとなる。…

※「ミヤコザサ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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