ミュラー(スイスの歴史家、政治家 Johannes von Müller)(読み)みゅらー(英語表記)Johannes von Müller

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ミュラー(スイスの歴史家、政治家 Johannes von Müller)
みゅらー
Johannes von Müller
(1752―1809)

スイスの歴史家、政治家。1786~92年にマインツ選帝侯の宮中顧問官および司書、93~1800年ウィーン宮廷の枢密顧問官となった。1800~04年皇帝図書館管理官を務め、04年ベルリンに招かれて史料編纂(へんさん)官となったが、ナポレオン1世に目をつけられ、08年に新王国ウェストファーレンの教育長官となった。彼の著書『スイス連邦史』五巻(1786~1808、初版1780)は同時代の人々に傑作として広く愛読され、シラー戯曲ウィリアム・テル』に大きな影響を与えた。しかし、政治活動に深入りしたためもあって、『スイス連邦史』は15世紀末までの叙述未完に終わり、24巻本の『世界史』も生前には刊行されなかった。

[森田安一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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