日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ミルン(Edward Arthur Milne)
みるん
Edward Arthur Milne
(1896―1950)
イギリスの天文学者。理論天体物理学でエディントンと並ぶ。ハルに生まれ、1914年ケンブリッジ大学に入学。第一次世界大戦時には大気に関する軍事研究に携わり、1919年大学に戻って特別研究員に選ばれ、翌年太陽物理観測所の所長補佐に抜擢(ばってき)される。1924年マンチェスター大学応用数学教授となり、1929年オックスフォード大学教授に転じる。初期には恒星大気における電離理論を研究し、その後恒星内部構造論を手がけ、とくに白色矮星(わいせい)の解析に関してエディントンと論争を展開した。1932年以降宇宙論に取り組み、相対論に基づく宇宙空間に対してニュートン運動学に基づく独自の膨張宇宙の模型を構想した。超新星現象の起因が恒星崩壊にあることを指摘した。
[島村福太郎]
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