日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ミルン(John Milne)
みるん
John Milne
(1850―1913)
イギリスの地震学者。リバプールに生まれる。ロンドンのキングズ・カレッジの応用科学部に学ぶ。1871年アイスランドを旅行。ロンドンの王立鉱山学校(1872)およびドイツ国ザクセンのフライベルク鉱山学校(1872)に学ぶ。1873年春および1874年春ニューファンドランドを探検し、その間の1873年12月~1874年2月にはシナイ半島を一周旅行している。1876年(明治9)来日。工学寮で地質学・鉱山学を講じた。以後2~3年間に50以上の火山および北海道の鉱山の調査を行っている。とくに1880年2月22日の横浜の強震を機として地震研究に熱中し、日本地震学会を創立し、その主動者として地震学の発展に尽くした。研究は広範に及び、とくに地震計を考案し、日本および世界の地震カタログをつくった。1895年帰国後はワイト島のシャイドの自宅に観測所を設け研究を続けた。妻は、日本人の堀川利根(ほりかわとね)(1860―1925)。
[松澤武雄 2018年8月21日]
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