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ムガベ政権/ジンバブエ むがべせいけん/じんばぶえむがべせいけん Robert Gabriel Mugabe

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知恵蔵2015の解説

ムガベ政権/ジンバブエ

アフリカ南部、ジンバブエ大統領ロバートムガベは1924年生まれ。イギリスに対する反植民地闘争の指導者で、80年の独立時には首相、共和制に移行した87年には初代大統領に就任した。独立当時、ジンバブエはサブサハラ有数の工業生産を誇り、白人農園による農業生産性も高かった。だが、ムガベ政権は白人から黒人への農地再分配を促進させようと、92年に「土地収用法」を制定。2000年以降は、白人農場を強制没収し、黒人を移住させるという強硬策をとった。白人支配からの脱却という名目があったものの、これにより農地が荒廃し、農業生産は著しく低下した。さらに政権内で汚職が横行し、言論統制や反政府運動への武力弾圧も激化。こうした圧政に国際社会の批判が高まり、旧宗主国イギリスも支援を打ちきったため、財政悪化にいっそうの拍車がかかった。近年は、年数十万%という驚異的なインフレが続き、経済は壊滅的状況。周辺諸国へ脱出する国民も急増している。こうしたなか08年6月に大統領選が実施され、ムガベは5期目の「当選」を宣言した。だが、野党MDC(ツァンギライ議長の民主変革運動)の幹部の拘束、野党支持者への露骨な脅迫や暴行事件が続発。誘拐や殺人も横行したことから、欧米諸国は「偽りの選挙」と激しい非難を浴びせている。当初、AU(アフリカ連合)も選挙の正当性に疑問を呈したが、翌7月に開催されたAU首脳会議の席では、反植民地闘争のかつての「英雄」を正面から批判する声は出なかった。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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