ムババネ(英語表記)Mbabane

デジタル大辞泉 「ムババネ」の意味・読み・例文・類語

ムババネ(Mbabane)

アフリカ南東部、エスワティニ王国の首都。同国西部、標高1150メートルの山岳地帯に位置し、南アフリカとの国境に近い。1902年に英国保護領の政庁マンジニから移転され、同国独立に伴い首都になった。モザンビークの首都マプート鉄道で結ばれる。近郊でスズ、鉄を産する。ムババーネ

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改訂新版 世界大百科事典 「ムババネ」の意味・わかりやすい解説

ムババネ
Mbabane

アフリカ南東部の内陸スワジランド王国の首都。人口7万3000(1999)。国の北西部,標高1375mの高地にある。モザンビークのマプト港に通じる鉄道,モザンビーク,南アフリカ共和国に通じる道路など陸上交通の要衝であるが,高地の都市であるため空港は南東25kmのマツァパにある。豊かな農業地下資源に恵まれた国の最大の都市として,商工業の中心でもある。1902年までは,南東約40kmに位置し,標高で約500m低いブレーマースドルプ(現,マンジニ)に保護領の政庁が置かれていたが,白人居住に適さなかったため,この地に移された。1964年鉄鉱石輸送のためのモザンビークへの鉄道が開通し,68年スワジランド独立とともに首都となった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムババネ」の意味・わかりやすい解説

ムババネ
Mbabane

エスワティニの首都。同国西部に広がる内陸高地草原(ハイベルト)地域の標高約 1300mの高地に位置する。19世紀末,スワジ族の王ムバンデニが家畜飼育場を設けたことから,同国最大の町に発展した。1902年,イギリスがスワジランドの管理にあたって基盤を引き継ぎ,この地に行政の中心を置いた。北西のングウェンヤ山(1829m)は鉄鉱石産地として知られ,1964年には山から鉄鉱石を輸送するためムババネ近郊からモザンビークへの輸送鉄道が設置されたが,1979年に枯渇。鉄道局や放送局など行政・文化施設があるが,高地のため,商工業の中心は南東約 30kmのマンジニに,国際空港はマンジニに近いマツァパにある。人口 7万3815(2009)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムババネ」の意味・わかりやすい解説

ムババネ
むばばね
Mbabane

アフリカ南東部、エスワティニ(旧、スワジランド)の首都。同国西部の山岳地帯の標高1150メートルに位置し、南アフリカ共和国との国境までわずか20キロメートルである。人口7万3000(1999推計)、6万0691(2017センサス)。イギリス保護領下の1902年に政庁がマンジニより移されてから発展した。国の中央部にあるマンジニに比べ位置的な偏りがあるが、高地のため気候は快適で、白人入植者の居住に適した。1964年、付近のボンブリッジ鉄鉱床の鉱石をモザンビークのロレンソ・マルケス(現、マプート)に運搬する鉄道が開通し、1968年独立とともに首都となった。町の中心はアリスター・ミラー通りで、官庁、銀行、ホテルなどが並ぶ。王宮は南東約16キロメートルのロバンバにある。地名は19世紀のスワジのムバンドゼニ王にちなむ。

[赤阪 賢]

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