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ムラド Murad, Ferid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ムラド
Murad, Ferid

[生]1936.9.14. インディアナ,ホワイティング
アメリカの薬理学者。 1965年オハイオ州クリーブランドのウェスタン・リザーブ大学 (現ケース・ウェスタン・リザーブ大学) で博士号を取得。バージニア大学 (1975~81) ,スタンフォード大学 (81~89) などを経て,90~92年にはイリノイのアボット研究所で副所長をつとめた。バージニア大学在任中の 1977年,狭心症治療薬として用いられていたニトログリセリンから発生する一酸化窒素 NOが,血管の拡張に関係していることを発見,NOが細胞の機能を調節しているのではないかと推測したが,当時はそれを実証できなかった。 86年 R.F.ファーチゴットと L.J.イグナロがそれぞれ,体内での NOの働きに関する画期的な発表を行なったことで,それまで大気汚染物質としかみられていなかった NOの有益な働きを敗血症や癌などの治療に応用する試みが始った。男性の性的不能治療薬「バイアグラ」もその過程で生れたものである。 98年ファーチゴット,イグナロとともにノーベル生理学・医学賞を受賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ムラド
むらど
Ferid Murad
(1936― )

アメリカの医師、薬理学者。インディアナ州ホワイティング生まれ。1958年デポー大学を卒業。1965年ケース・ウェスタン・リザーブ大学で博士号を取得。1965~1967年マサチューセッツ総合病院で臨床研修。1967年より国立心臓・肺・血液研究所に勤務。1975~1981年バージニア大学教授、1981~1989年スタンフォード大学教授。アボット・ラボラトリー社副社長、分子老人病学株式会社社長を経て、1997年テキサス大学教授となる。
 ニトログリセリンによる血管拡張作用のメカニズムを研究。ニトログリセリンの投与でまず一酸化窒素NOの放出がおこり、NOによりサイクリックグアノシン三リン酸(cGMP:cyclic guanosine monophosphate)産生酵素が活性化、cGMP濃度が上昇して血管平滑筋を弛緩させていることを明らかにした。気体であるNOが情報伝達物質として機能していることを発見した功績により、L・イグナロ、R・ファーチゴットとともに1998年のノーベル医学生理学賞を受賞した。[馬場錬成]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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