日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ムーア(Gerald Moore)
むーあ
Gerald Moore
(1899―1987)
イギリスの伴奏ピアノ奏者。若いころ名歌手の独唱会を聞き、ピアノ伴奏の魅力に取りつかれてこの道に進んだ。ロンドンを中心に活躍、シャリアピン、ハンス・ホッター、シュワルツコップ、フィッシャー・ディースカウなど多くの名歌手の伴奏を受け持ち、1967年に引退。歌い手の持ち味を十全に生かし、20世紀最高の歌曲伴奏者といわれた。著書に『伴奏者の発言』(1943)、『歌手と伴奏者』(1953)などがある。
[岩井宏之]
『大島正泰訳『伴奏者の発言』(1959・音楽之友社)』▽『大島正泰訳『歌手と伴奏者』(1960・音楽之友社)』▽『萩原和子・本澤尚道訳『お耳ざわりですか――ある伴奏者の回想』(1980・音楽之友社)』
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