メチルメチオニンスルホニウムクロリド製剤(読み)メチルメチオニンスルホニウムクロリドセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

メチルメチオニンスルホニウムクロリド製剤

製品名
キャベジンU(興和、興和創薬)
類似製剤
《ポリエンホスファチジルコリン製剤》
EPL(アルフレッサファーマ)

 メチルメチオニンスルホニウムクロリド製剤は、生キャベツの液汁から抽出した成分で、肝臓中の有害な脂肪を減少させるはたらきや、肝臓障害の原因物質であるヒスタミンの作用を抑えるはたらきがあります。


 キャベジンU散剤は、胃炎十二指腸潰瘍かいように用いるほか、錠剤慢性肝疾患による肝機能低下の改善の治療にも使用されます。


 大豆から抽出したレシチン成分をもつEPL慢性肝疾患脂肪肝脂質異常症の治療に使われます。


①過敏症状(発疹ほっしんかゆみなどのアレルギー症状)や、キャベジンUの散剤では、長期・大量使用で高マグネシウム血症、高カルシウム血症、アルミニウム脳症・アルミニウム骨症をおこすことがあります。このような症状がおこったら、使用を中止し、すぐ医師に相談してください。


吐き気下痢便秘おくび(げっぷ)、胃部不快感などの症状をおこすことがあります。


 こうした症状がおこったときは、医師に相談してください。


①錠剤、カプセル剤、散剤があり、食後服用原則です。ただし、1日あるいは1回の服用量、服用時間については医師の指示を守り、かってに中止、減量・増量しないでください。


 また、服用するときは、十分な水(コップ1杯の水)で飲んでください。


キャベジンUの散剤では、甲状腺機能低下症または副甲状腺機能亢進症の人、透析療法を受けている人は使用できません。また、EPLで、過敏症の既往歴のある人は使用できません。妊娠中や妊娠している可能性のある人は、あらかじめその旨を医師に報告してください。


キャベジンUの散剤とテトラサイクリン系の抗生物質は併用できません。また、ニューキノロン系抗生物質、ビスホスホネート系代謝改善剤、甲状腺ホルモン剤、鉄剤と併用する必要があるときには、時間をあけて別々に服用するようにしてください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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