モダブ城(読み)モダブじょう

世界の観光地名がわかる事典 「モダブ城」の解説

モダブじょう【モダブ城】

ベルギー南部のワロンアルデンヌ地方に点在する古城群の一つ。岩山の上に建つ古城で、アルデンヌの古城の中で、最もすばらしい城と評されている。リエージュ州の州都リエージュ(Liège)近郊にあり、ナミュール(Namur)の東約35km、ユイ(Huy)の南東10kmに位置する。この城の起源は13世紀に建造された城塞にさかのぼり、モダーヴ家、オートペンヌ家、サンフォンテーヌ家が居城としたが、1658年にマルシャン伯が全面的にフランス様式に改築して現在の姿が完成した。その外観とともに内装も荘麗で、とくにジャン・クリスティアン・アンシュによる32貴族の家系図を表した天井の135m2のスタッコ彫刻は、西ヨーロッパ唯一のものとして見どころの一つになっている。ほかに、さまざまな調度タペストリー、ジアン窯で焼かれたファイアンス陶器の充実したコレクションも堪能できる。なお、城内の付属の小礼拝堂では結婚式をあげることができる。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

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