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モリノス Molinos, Miguel de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

モリノス
Molinos, Miguel de

[生]1628.6.29. アラゴン,ムニエサ
[没]1696.12.28. ローマ
スペインの聖職者。極端な静寂主義者。バレンシアで神学を学び,1652年司祭。 63年ローマに派遣され,霊的指導者として盛名を高め,75年に『霊的指導』 Guida spiritualeを出版して大成功を収めた。完全な受動的態度のなかに完徳をみる彼の説は,のちに静寂主義と名づけられ,特にフランスでも論争を呼んだが,85年教皇庁に捕えられ,宗教裁判ののち異端として終身禁錮に処せられた。上記著作には排斥された理論は含まれていないため,多様な評価が彼に与えられてきた。

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世界大百科事典 第2版の解説

モリノス【Miguel de Molinos】

1628‐96
スペインの神秘家。派遣されてローマに赴き,説教や著作に携わった。内的な祈りを信仰の核心に置く彼の静寂主義(キエティスム)の考えは主著《霊の導き》(1675)によく示された。同書は教皇インノケンティウス11世の否認するところとなり,彼は獄中に生涯を終えることになったが,その思想はフランスのギュイヨン夫人フェヌロンに引き継がれたといえる。信仰を深めようとする者は瞑想から進んで,感覚や理性に頼らず無私の穏やかさをもって心の中心にひきこもる観想へ向かうべきであり,そこにこそ内的な祈りと神の恵みがあるとする。

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