モンテッソーリ教育(読み)もんてっそーりきょういく(英語表記)The Montessori method

知恵蔵mini 「モンテッソーリ教育」の解説

モンテッソーリ教育

イタリアの医学博士マリア・モンテッソーリ(1870~1952年)が考案した教育法。0歳から24歳までを四つの発達段階に区切り、それぞれの段階に応じた環境を整えて人間形成を促す。決められたカリキュラムはなく、個々の感性や自発性を尊重し、独自の木製教具を用いた学習支援を行う点が大きな特徴。感覚器官を刺激する玩具によって知的障害児の知的水準を高める自身の手法を健常児に応用したもので、1907年に貧困層を対象とした保育施設「子どもの家」を設立し、そこでの実践を通して教育法として完成させた。以後、世界中に広まり、日本には四つの発達段階のうち幼児期に焦点を当てた幼稚園や保育園などが設立されている。米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、英王室のウィリアム王子などモンテッソーリ教育を受けた著名人は数多く、日本では将棋棋士の藤井聡太が学んだことで知られている。

(2017-7-4)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android